ページ

2018年8月18日土曜日

弓道の的中(射技)の物理的考察〜張り合いについて4〜

7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

<張り合い>つづき

勝手の親指はそらすの?

親指の付け根の関節(三つ目の関節)は手首の近くにあります。押し手で角見に弓力がかかったとき弓と押し手の手の内の十文字ができていなければ、弓力に負けてこの関節で折れてベタ押しになります。

ベタ押しでは弓の姿勢をコントロールできないので、親指の付け根の関節から先を弓に真っ直ぐ押せるように、角見部分の皮を握りに巻き込み親指の爪を上に向けるようにして反らす。

手のひらの中心が十文字になっていればいいという人もいますが、骨からの力が下回転のモーメントとなり、離れで弓が前に倒れるようになるので、物理的には、親指の骨を十文字(直角)に当て、小指で弓の姿勢を保つ方が理にかなっています。
私のように猿腕の人は、鳥の首と頭の形のように結構手首を前傾させなければ手の内と弓の十文字は作れないのですが、十文字の角度さえ出せていれば弓力は骨格が支えるので、楽に押しを効かせることができます。小指を握りに当てずに素引きしてみると実感できます。

勝手の親指もカケ帽子の中でそらし、親指を弾いて離れるようにすると教わりました。

しかし、ただ単に親指をそらして跳ねあげようとすると、手を開く離れになってしまうので、少し違うように思えます。

軽快な離れを生むためには、取り懸けた3つの指は出来る限り平行に近い角度で薄く取り懸ける必要があります。機械的なロック状態を軽減するためもありますが、弦は三つの指の中をかいくぐって出て行くわけですから、弦の進路に悪影響をおよぼさないためでもあります。(ごく簡単な理屈で、発射台が曲がっているロケットが、まっすぐに飛び出せるわけはないのですから)

そして、中指が親指を越す(弾き)ために中指で親指の腹を前に押し出す方向に力を加えます。

さらに、中指の力に釣り合わせて親指を反発させるようにすると、親指はそった形になります。

つまり、そらすではなく、中指の力に釣り合わせて「そった形になる」が正しい表現だと思います。そうすることで、離れの際の親指のブレが無くなります。

押し手と勝手の手の内の形を作って見比べてください。

形は違いますが、中指で親指の腹を押すように力を入れ親指を反らすようにして小指を締めることは、押し手も勝手もほぼ同じ力の作用をやっていることに気づくと思います。これが重要なポイントなのです。

敵に明かしてはいけない手の内は、見ればすぐわかる押し手ではなく、カケの中に隠された勝手の取り懸け方と懸け解きの働かせ方だと私は思います。

押しで離れろとも言われます。既成概念ですが、誰が考えても文字通りでは無理なことを言っています。これは、勝手を含めた作用のことを言っているのだと私は解釈しています。押し手と勝手の作用はほぼ同じなのですから。

しかし、このネット社会となっても約35年前の私と同じように有効な情報を得られることなく上達できずに苦労している方々がいる。

あえて、自分がこれまで得た情報を具体的に明かし、苦労している皆さんの手助けになれば幸いに思います。(35年前に得ていた情報は、その頃の私には到底解釈できなかったわけですが・・・)

会の張り合いでは、暴発しない様に中指で押さえてきた親指のロックする方向の力を、中指で親指の腹を前に押し出す方向に変えることで、カケ帽子を中指で弾く作用(親指を残しつつ中指が外れること)となります。
そして、勝手では親指のそった形を維持しようとすることで、勝手の親指から肘までの骨は一直線の棒のようになっています。
この軸中心に肘から先で捻りをかけることで、勝手の親指を中心としたブレのない動きで懸け解きが実現できるわけです。(手首で捻ると、親指の先は手首を中心にブレを生むことになるのでやらないでください)


勝手のことばかりなので、押し手はいいのですか?

と心配になるかもしれない。しかし、心配は無用です。
二足歩行で直立の状態を保つことができる人間のバランス感覚を侮ってはいけないのです。腰を中心に両腕でやじろべえのようになった会の状態で、勝手側に力が偏らないよう釣り合うための反作用として、自然と押し手にも力は加わり、バランスを保つからです。

ただ、上半身のこれらの仕事をしっかり支えられるよう、両足の膝の裏(ひかがみ)を張ることは大切です。下半身で弓を引くというのはこのことを指しています。ここでも上半身と下半身のバランスを保つ作用が働きます。

離れは瞬間的な出来事です。離れ自体を人がコントロールするのは不可能です。自分でコントロールできるのは離れるまでなので、離れることを練習するのではなく、会での張り合いをうまく働かせることを練習することが上達の早道なのです。

会での張り合いは、他に余計な力がかかること無く真っ直ぐ離れるために効かせるものなので、矢所が散ってきたら、まず、張り合いが不足してないか確認しましょう。

張りの力の始点は肘であることが重要です。

肘で張れていると肩が離れの際のリンクの中心となるので、手はほぼ真っ直ぐ後ろに動きます。張りが手先きになっている場合は肘がリンクの中心となって弧を描くように手が動くので、離れで筈の位置がズレて矢は外れることになります。

張りとは、力むことではありません。緩むことない力とその方向なのです。

押しの張りも同様です。

押し手の中間の支えとなる肘を力の始点にして張ることで、肩からのリンク長さが半分になるので、真っ直ぐに押す方向のズレが小さくなります。

押し手は自分から見えています。
的付けがズレたり変なことをしていれば自分でも解ります。

勝手は自分からは見えません。
しかし、物理的に離れを行なっているのは紛れもなく勝手です。飛び出す矢の方向を最終的に支配しているのは勝手なのです。
私もそうでしたが見えないものはあまり意識しないし、押しだ、押しだという指導を受けるので、ますます見えなくなります。

押し手は自分で見て管理できますから、私は、ほぼ放置状態になっている勝手のことを中心に話しています。的中に関しては最も重要だからです。

手や腕で引いている時の的中です。
離れのブレが大きいため、矢所はバラついてしまいます。

肘で引けている時の的中です。
矢の軸線上に離れるので、矢所は安定します。


手や腕で引く方が楽なので、放っておくとすぐ楽な引き方になってしまいます。矢所がバラついてきたら、まず、肘で引けているかを点検すると良いでしょう。

的中と最も相関の高い要素は、肩中心に右肘で引けているかです。

このことは、会を上から見た写真の④でも明らかなように、物理的にもブレの少ない離れとなることが証明できています。

弓道を再開して以来、約2万射の練習から1万3千中まで積み重ねたこれまでの検証で、いわば、私の頭脳によるビッグデータ解析からも導かれた答えです。一般的にはこれを単なる人の勘と言いますが…。感覚を持てていない AIには、まだ導けない答えでしょうね。

写真のようなブレのない的中を実現できていることからも、かなりの確率で確からしいと思います。


早気はどう治したらいいのでしょうか?

この質問をされることがよくあります。
ここまで説明してきた会での張り合いが取り懸けを解く離れに不可欠であることが理解できれば、早気は大切な一射の完成を早々に放棄することになり、正射に至ることもできない行為であることは簡単に理解できると思います。

早気になるのは、大三が引き分けのスタートで、会がゴールだと勘違いしている意識があるからです。この考え方を変えられなければ、何をやっても絶対に治ることはないでしょう。動作は脳からの命令で行われるのですから。

引き分けはスタートラインに着くための助走であり、会はスタートライン、残身がゴールであることを自分の頭の中に摺り込んでください。

とにかく3秒間以上ただ持つ(体に会を摺り込む)ことから始めても良いでしょう。会の時間感覚、反射的に離さない感覚をつかむことは大切です。その後に、会の中で張り合うことを覚えていければいいのです。これは、上記の考え方を動作によって頭にも摺り込むことになります。
これは、私が学生の時に、部員の早気を治したやり方なのです。

早気を治せるかどうかは、自分が間違った引き方をしていると、意識を変えられるかどうかによります。意識を変えられなければ治らないと断言します。

次回は、伸び合いについてを予定します。
的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしております。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。

がんばれ!


弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ

0.弓道の再開


1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える

11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?

21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

29.弓返りに大切なのは弓の捻り

30.押し肘の回内はなぜ必要か?


31.夏の暑さから弓を守るには

32.的中率を上げるためにやれること

33.かけがえのないものを受け継ぐには

34.かけほどきを身につけよう

35.(続)夏の暑さから弓を守るには

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある

38.的中のための本当のねらいとは

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう

40.的中は矢から学べ


41.「矢に学ぶ」①矢を分ける

42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる

43.「矢に学ぶ」③矢押し

44.「矢に学ぶ」④矢引き

45.「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口

46.「矢に学ぶ」⑥矢妻をとる

47.「矢に学ぶ」⑦矢になる

48.スランプの原因を物理的に考察する

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)


51.「離れ」の瞬間を考察する


がんばれ!

2018年8月17日金曜日

弓道の的中(射技)の物理的考察〜張り合いについて3〜

7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

<張り合い>つづき

では、どうやって取り懸けを解いて離れるのでしょうか?

親指と中指をクロスさせた状態で、どうやって解けるのでしょうか。
これは難解な知恵の輪を解くことと似ています。

暴発させてはいけないが、ブレのない軽い離れでなければならない。完全に相反して矛盾しています。なので、多くの人は、握り込んで暴発を防ぎ、手を開いて離す、となるのは仕方がないと思います。

取り懸けを解く離れを生むためにやれることは、以下になります。

①取り懸けで、軽く弦捻りを加える。
②打ち起こしでも、弦捻りを続ける。(矢口が開く、矢こぼれを防ぐ)
③大三でも、弦捻りをかけ続ける。(たぐりを防ぎ、肘で引ける)
④引き分けでは、弦捻りを強める。(暴発を防ぎます)
⑤会では、張りと合わせ取り懸けた3つの指を薄く平行に近づける。
(中指で親指を押さえる方向の力を、前に押し出す方向に変える)
⑥徐々に弦捻りを増し、徐々に⑤の方向を変えていきます。(力むのではありません。親指と中指とがほぼ摩擦だけで止まっている状態で、親指と中指が少しずつズレてキチキチという音が出る状態になります)
⑦中指がカケ帽子の頭を越えて取り懸けが解け、弦が弦枕から飛び出し、弓の力から解放されて腕が開きます。これが離れの瞬間です。(決して腕を開く動作で離してはいけません)
中指と親指の弾きは指パッチンに似ているのですが、クロスさせている形で異なります。普通の指パッチンではないので、中指と親指をクロスさせた取り掛けの状態を再現して、どの方向に力を働かせればクロスした指が解けるかを、普段からシミュレーションしておくことが大切です。
⑧取り懸けが解けたことで、両拳を残身の位置へ真っ直ぐに開きます。
ここで大切なのは、取り懸けを解く捻りの中心は親指の中心に一致させることで、親指のブレがなく離れることができます。


これは、カケ解きの作用を先生が図解してくれたものです。
離れを生むためには、弦捻りとこの取り懸けを解く指の力の作用(弾き)が必要です。図解ではどうも力の方向が2Dで不充分なため、より精度良く説明するために前からの図も付け加えておきます。

親指を前に押し出す方向というのは、横から見た方向と前から見た方向とを合わせた方向を意味しています。

会で自分自身がやれるのは、この取り懸けが解ける臨界の状態を創り出し、離れが生まれるように努力することであって、決して離す動作をすることではありません。

したがって、離れは自分の努力の先の「確信」で起こることであって、「一か八か」で行うような動作ではないということを意識して欲しいと思います。

これが、カケの構造や取り懸け方法を活かす物理的に理にかなった、離れを生むメカニズムとなります。

私は、先生からはカケ解きのイメージを雨戸のとめがねを外すようにすることだと教わりました。当時、これを理解することはできませんでしたが、ここで説明したような解釈ができたときにやっとその表現を納得することができたのです。

離れは、手を開いて弦を離し、腕を開き、残身を取る、といった体操のような動作を行うものではありません。自分で動作をしようとすると必ずブレが起き、矢所が散ることになります。

離れは、会の張り合いで生まれる現象であって、離すではなく「離れ」という表現は物理的にも正しい、ことが理解できたと思います。

多くの人は本当の離れ方を具体的に習えず、抽象的な表現による指導で、初心者のときのまま勝手を開く動作で離す域から抜け出せないでいます。会の張りとはまったく違った動作をするため、狙いをズラして離す。結果、矢は的の回りに散って、外す練習を繰り返している。これは、指導する側の課題であって、習う側からすれば実にもったいない話(離し)なのです。

張り合いは力むことではありません。
力の方向を整え、離れが起こるようにゆっくりと増して、
残身まで続けて行くものだと、理解してください。
会は、離れを生むためにあるのです。

残念ながら、会の無い人には、離れは絶対に生み出せないのです。

次回は、張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~続々々編を予定します。 的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしております。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。

がんばれ!


弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ

0.弓道の再開


1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える

11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?

21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

29.弓返りに大切なのは弓の捻り

30.押し肘の回内はなぜ必要か?


31.夏の暑さから弓を守るには

32.的中率を上げるためにやれること

33.かけがえのないものを受け継ぐには

34.かけほどきを身につけよう

35.(続)夏の暑さから弓を守るには

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある

38.的中のための本当のねらいとは

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう

40.的中は矢から学べ


41.「矢に学ぶ」①矢を分ける

42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる

43.「矢に学ぶ」③矢押し

44.「矢に学ぶ」④矢引き

45.「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口

46.「矢に学ぶ」⑥矢妻をとる

47.「矢に学ぶ」⑦矢になる

48.スランプの原因を物理的に考察する

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)


51.「離れ」の瞬間を考察する


がんばれ!

2018年8月15日水曜日

豆乳オリジナルパンを焼く

今日はオリジナルの食パンを作ります。

ホームベーカリーを使って自分でも簡単にオリジナルのパンが作れます。
材料はこちら、豆乳を使ったヘルシーなパンにしてみます。
材料をホームベーカリーに投入して、スイッチを入れるだけです。
約5時間後、焼きあがりました。
取り出して、冷やして、切れば出来上がりです。

2018年8月12日日曜日

弓道の的中(射技)の物理的考察〜張り合いについて2〜

7−2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

<張り合い>つづき

さてここで、会での力の釣り合いを式に表すと以下のようになります。

弓力 = 骨格に加わる力 + 骨格を支える筋力 + α(両腕を残身まで開く力)

引き分けが終わった状態ではこのαは、ほぼ0です。会の中でこのαを生み出していく、この力の変換を行うことが張り合いということにもなります。αをできるだけ大きくすることによって、鋭い大離れを生むことができるわけです。

では、具体的にどうすればいいのか?

先に説明したように、引き分けでは腕を折りたたむ方向へ加えてきた力を、会では腕を開く方向に変換する。残身まで真っ直ぐに勝手を導く力を右肘を始点に加えていく。

この外からは見えない体の中での力の変換をやるかどうかが、離れの原動力となるαを生み、育てていくことができるかどうかのポイントとなるのです。

ここで注意したいのは、引く力は手や腕を始点に加えるのではなく、右肘を始点に加えるということです。

理由は単純で、
手や腕を始点にすると離れの運動は右肘を中心の円弧③で起こるため、離れの際のブレが大きくなります。

右肘を始点にすると離れの運動は右肩を中心に肩と勝手の親指との短い円弧④で起こり、ほぼ真っ直ぐ後ろに離れることができるのです。

物理的にそういう位置関係にあるので、否定の余地はありません。

しかし、学生の頃の私は、「弓は肘で引きなさい」という教えの単純な理屈が理解できないで、引いた矢束の大きさ優先でたぐり勝手となり、典型的な手を開く離しで、好調不調の波が大きかった。
(たぐれるほど腕力を余しているのなら、弓力を上げることをお勧めする)

腕を開く方向の力を加えていくと、矢束が広がってしまうのでは?

と思うかもしれません。
しかし、会での力の釣り合いの式を見て解るように、勝手を残身の位置まで開く力は弓力の大きさに比べると小さく、骨格を支える筋力との割合が変わるだけとなるので、矢束が広がることはありません。

張り合いで重要なのは、離れの瞬間、押し手と勝手の親指の位置がブレないようにするため、張りの方向は矢の軸線上に沿って真っ直ぐでなければならないということです。

そして真っ直ぐに引くということは、上記④のように右肘で引かなければならないということになるのです。

一方、押し手側も肘を始点にして勝手側と同様に矢の軸線方向に真っ直ぐに押せば良いことになります(上記②)。

両肘が力の始点になることによってバランスが取れ、手先の力みも防ぎ、勝手側の力と同期した運動として押し手側も上手く働いてくれるわけです。

通常、人は左右別々の動きをするのが苦手で、意識しなければ同じ動きをしてしまうということなのです。これも否定できない事実です。
左右違う運動をするのは難しい

次回は、張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~の続々編を予定します。 的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしております。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。

がんばれ!


弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ

0.弓道の再開


1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える

11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?

21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

29.弓返りに大切なのは弓の捻り

30.押し肘の回内はなぜ必要か?


31.夏の暑さから弓を守るには

32.的中率を上げるためにやれること

33.かけがえのないものを受け継ぐには

34.かけほどきを身につけよう

35.(続)夏の暑さから弓を守るには

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある

38.的中のための本当のねらいとは

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう

40.的中は矢から学べ


41.「矢に学ぶ」①矢を分ける

42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる

43.「矢に学ぶ」③矢押し

44.「矢に学ぶ」④矢引き

45.「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口

46.「矢に学ぶ」⑥矢妻をとる

47.「矢に学ぶ」⑦矢になる

48.スランプの原因を物理的に考察する

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)


51.「離れ」の瞬間を考察する


がんばれ!

2018年8月11日土曜日

弓道の的中(射技)の物理的考察〜張り合いについて1〜

7−1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

<張り合い>

張り合いを単純に表現するならば、
離れるまで、以下の3つの方向の力をかけ続けている状態となります。これら以外の力が働くと、押し手や勝手がブレて矢は的付け通りには飛び出しません。せっかく整えた的付けを、わざわざズラして離すことになるのです。

張り ≒ 押し手で矢軸線上に真っ直ぐ押そうとする力
+矢軸線上に勝手を残身の位置まで真っ直ぐに開こうとする力
+取り懸けを解こうとする親指を中心としたカケ解きと弦捻りの力
これら上半身の作用を支える全身の力と合わせて、離れを生むための作用をさせている状態が会の張り合いと理解すると良いでしょう。逆に言えば、会ではこれら以外のことは何も考える必要はないと言うことです。

押し肩の収まりやら、勝手肘の収まりやら、もう会に入ったらいじる場合ではなく、会ではひたすら離れを生む努力を続けることです。(これらは、詰め合いまでで終わらせること)

張り合いは、概念的には、弓に負けることなく、緩むことなく、矢軸方向と残身に向かう力を膨らませ、風船が弾けるように離れを生むと、教えられてきたように思います。


では、張りはどのように効かせるのでしょうか?

引き分けから会に入る時、押し手は的付けまで降ろしてくる力と、勝手は弦を引きながら腕を折りたたんでくる力を働かせます。

これらは、離れの方向とはまったく違います。したがって、この時点で離すと残身へ開く方向への張りはかかってないので、腕がほとんど開かない小離れになります。暴発を起こした際、まさにこのようになります。

早気でもこれに近い形になります。
中には、早気でもそれなりに腕を開いて残身をとれる人もいますが、残身の位置まで腕を広げる動作をやるからであって、張りから生まれた残身ではありません。

会に入ってくると、弓の力の大半は腕と体の骨格が支えることになります。
抽象的には弓の中に入ると表現されるものです。筋力はその骨格を支える程度となるので、引き分けの時のような大きな力は必要なくなります。

ここからが、離れを生み出すための力(張り)を働かせることができる状態になるわけです。つまり、やっとスタートラインに立てたところなのです。

早気の人は、会を引き分けのゴールだと勘違いしています。
なので、ゴールにたどり着いた瞬間、反射運動で離す動作をやってしまいます。脳が引き分けは終わりだと指令を出すわけです。

考え方を変えて引けば早気は治ります。まだスタートラインに立ったばかりで、即、試合を放棄しているようなものだとしっかりと頭と体で理解してください。会はあくまでもスタートであって、引き分けのゴールではありません。

会では、離れる(スタートする)ための準備に入ります。
矢の軸線上に真っ直ぐな押しと引きの方向の力と、取り懸けを解くための掛け解きの力と弦捻りの力を、離れるまでゆっくりと増していきます。その先に離れが起こる。これが会での張り合いということになります。

力むことではありません。
離れが出るように仕掛けていくのですから、もたれになることも絶対ありません。もたれは、この離れるための準備の仕方を知らないか、途中で止めてしまっているだけなのです。

張り合いのポイント
①引き分けの力と会での力の方向の変換が、会の張り合いでの最初に行うことである。
②張り合いの力は、矢の軸線上に真っ直ぐに効かせること。
(矢の安定と真っ直ぐな離れのため)
③取り懸けを解く力(カケ帽子を中指で前に押出す)と弦捻り(カケ帽子を中心とした捻り)とで取り懸けを解く努力を続けて行くこと。
(カケ帽子(親指)を中心にすることでブレなく取り懸けが解ける)
④会は、「離れ」を生むための「スタートライン」である。
(引き分けのゴールでは無い)

張り合いは、④を念頭に、物理的には上記の①②③の3つを離れるまで続けて行くことだと私は解釈しています。
カケ解きの効かせ方(約35年前の先生の図解)と弦捻り

会のままの残身であろうとすること。

と、この部分の境地のことを私は先生から教わりました。離れは会の張り合いの中で起こることであって、残身までは会のままの力の作用のままで良いと言うことと解釈しています。つまり、残身までは会の状態のままであって、ブレの原因となるような余計な力(離す力)は加えないのです。

私が弓道を始めて35年以上が立ちますが、
当時と同じ様に、有段者でも矢こぼれ、弦払い、暴発、緩み離れ、掃き矢で困っている人は多いように思います。ひとつひとつの動作の意味をちゃんと理屈で正しく説明し、理解させて、教えることが必要な時代になっているのではないかと私は思います。

その思いもあって、私はこのブログで、取り掛けの方法から、具体的に説明させていただきました。

次回は、張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~の続編を予定します。的中と仲良しになるために、 またのお越しをお待ちしてます。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。

がんばれ!


弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ

0.弓道の再開


1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える

11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?

21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

29.弓返りに大切なのは弓の捻り

30.押し肘の回内はなぜ必要か?


31.夏の暑さから弓を守るには

32.的中率を上げるためにやれること

33.かけがえのないものを受け継ぐには

34.かけほどきを身につけよう

35.(続)夏の暑さから弓を守るには

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある

38.的中のための本当のねらいとは

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう

40.的中は矢から学べ


41.「矢に学ぶ」①矢を分ける

42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる

43.「矢に学ぶ」③矢押し

44.「矢に学ぶ」④矢引き

45.「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口

46.「矢に学ぶ」⑥矢妻をとる

47.「矢に学ぶ」⑦矢になる

48.スランプの原因を物理的に考察する

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)


51.「離れ」の瞬間を考察する


がんばれ!

2018年8月10日金曜日

3Dプリンタと遊ぶ~イラストや画像を形にしてみる~

9.イラストや画像を形にしてみる

今回は、XYZmakerと言うソフトで2Dの絵を3Dプリンタで形にして、コースターを作ってみます。

題材はこの絵、
フォトエンボスと言う機能を使います。
画像ファイルを読み込んで、ステレオボードでプレビューします。
エンボスされた板ができます。
ステレオボードシリンダでプレビューすると、エンボスされた円筒ができます。
OKで3Dデータにし、STLで保存。
3D CADでR付けをして、プリントアウトします。
材料はコルク調のPLAを使用しました。

ちなみに、シリンダで作るとこんな感じです。
ブロンズ調材料を使用しました。
またひとつ技を覚えました。

次回は、レーザー刻印にトライを予定しています。
またのお越しをお待ちしています。



3Dプリンタと遊ぶ
もくじ

1.お買い物
2.お試し
3.何に使おうか?
4.我が家の困ったを解決
5.友人の困ったを解決
6.友人の困ったを解決続編
7.材料を楽しんでみる編
8.3Dプリンタが壊れた
9.イラストや画像を形にしてみる
10.レーザー刻印にトライ



2018年8月9日木曜日

エアコンからの水漏れの解消法

エアコンからの水漏れの解消法

大変だ!エアコンから水が滴り落ちてきた!
ドレンホースからは、水が出ていない。
ここは、掃除機の出番だ!
掃除機の細い口を使い、ホースの口に付けて手で覆う。
このとき気をつけないいけないのは、掃除機はホースの口よりも上に置いて水が入って来ないようにすることを忘れずにしてください。

スイッチを入れるとつまりが抜けて、詰まっていた埃と一緒に水がドッと出てくるので、要注意です。

これで、治らなければ、業者さんを呼んでくださいね。


修理にチャレンジ!
  1. エアコンからの水漏れの解消法
  2. 鍵穴にクスリ?
  3. シャワーの水漏れ修理
  4. 自転車のサドルが切れた!
  5. ドライブレコーダーには気をつけろ!
  6. キッチンの水漏れ修理
  7. 新しいドライブレコーダー
  8. 急なクルマのパンクに対処できますか?
  9. クルマのタイヤは交換が必要なんです
  10. 充電式シェーバーの電池も交換が必要です
  11. 原チャリスクーターが大変なことに
  12. 原チャリスクーターの故障原因が判明した
  13. 原チャリスクーターの故障原因が判明した〜続編〜
  14. 原チャリスクーターの復活!〜完結編〜
  15. ノートPCのモニタがブラックアウト!で、畜光材料?
  16. イヤホンで、耳のかびが心配・・・。
  17. 掃除機も掃除が必要です〜ルンバの治療〜
  18. 輸入住宅のペアガラスサッシの窓枠修理にチャレンジ
  19. 財布の裏地の修理にチャレンジ
  20. 壊れたキッチンの開き戸タイプの収納を引き出しタイプにバージョンアップ
  21. 食洗機の汚れ落ちが悪くなった〜15年目の食洗機の修理〜
  22. 窓シャッターは優しく開けてくださいね〜ペアガラスサッシに内窓?〜
  23. 窓シャッターは優しく開けてくださいね〜ペアガラスサッシに内窓(完結編)〜
  24. くすんだヘッドライトにクレンザーはいいね!
  25. エアコンの掃除は意外と忙しい〜エアコンの分解掃除にチャレンジ〜
  26. ミニコンポの修理〜ゴムベルトが切れた時の応急処置〜
  27. 掃除機も掃除が必要です〜掃除を怠った結果、ルンバの再治療〜
  28. ルンバに猫の毛対策を

2018年8月5日日曜日

エコな生活〜太陽光発電の費用は高い?〜

2.太陽光発電の費用は高い?

今回設置した太陽光発電の出力は3kwhで、当時約250万円の費用がかかりました。今はもう少し価格は下がってきていると思いますが、この買い物は高いのか?お得なのか?

私が購入を決めたストーリーはこうです。

>250万円というと、車を買い替えるのと等しい額。
>車は買い換えても、ガソリン代は同じ様に出費する。
>太陽光発電にすれば、ガソリン代程度の効果が出る。
>同じ250万円をいま消費するならば、効果の出る方が得である。
>車は少し古くても我慢はできる。
ここは、車の買い替えを1度我慢し、今の車を故障するまで乗り潰すことにする。

この屁理屈が、腑に落ちてしまったわけです。
新車?
or
 
太陽光発電?

少し考えてみて下さい。

車は、ほとんどの時間は、駐車場に止まっている(寝ている)だけなのです。
通勤、買い物、ドライブで使っている時間はいかほどでしょうか?
しかも、
ガソリンを消費し、CO2を出す。そのガソリンの価格の半分近くは税金です。

それに比べ、太陽光発電はどうか?
お日様が出ている間、半日ほどは働いている。
効果を生み、CO2を削減する。メンテナンスは特に必要ない。

新しい車を持つというステータスを取るか?実益と環境(エコ)か?の選択になるわけです。
どちらも自己満足の世界なのかもしれませんが・・・。
あなたはどう考えますか?

次回は、遮熱塗料にしてみようの予定です。
またのお越しをお待ちしています。



エコな生活
もくじ

1.太陽光発電設置から10年
2.太陽光発電の費用は高い?
3.遮熱塗料にしてみよう


2018年8月4日土曜日

弓道の的中(射技)の物理的考察〜詰め合いについて〜

6.詰め合いについて

ここからは、取り懸けを解いて離れる具体的な方法について説明したいと思います。これを読むと、おそらく、今までとは違った自分の射技との向き合い方ができるようになると思います。

離れに導くために、会では、詰め合い、張り合い、伸び合いが大切と言います。
詰め合い、張り合い、伸び合いとはいったい何なのだろうか?誰しもが持つ疑問なのですが、具体的に表現する人は少なく、感覚論、精神論、伝承などで表すわけです。私は誰もが体験できるように、できる限り具体的に表現して説明していきたいと思います。

あくまで私の解釈なので、違うと思う人は読み飛ばしてください。
また、流派が異なり取り懸け方が違う方や既成概念を盲目的に信じて止まない方も読まないでください。不必要な情報です。

しかし、できるだけわかりやすく、物理的に説明していきますので、否定できるところは少ないとは思います。参考にしてください。

<詰め合い>

詰め合いは、単純に、押し手、勝手、体の各部を会の正しい位置に納めること(詰めること)と理解すれば良いでしょう。

五部の詰め、八部の詰め、三重十文字や五重十文字を意識して行うことが大切です。これらの言葉の意味は、弓道教本第1巻に載っていますし、抽象的な表現でもないので、確認して欲しいと思います。

公営の弓道場に自主練に来ている学生さんたちを見かけますが、ほとんどの人が、五重十文字のうち、特に弦とカケ帽子の十文字がくずれ、カケ帽子が前傾していている人が多いように思います。
自分からは見えないのでなかなか気付いてはいないようです。しかし、矢口が開いたり、たぐり勝手になったりと射癖に直結するので、お互いが注意して治し合って欲しいと思います。
会で張り合いを効かせるためには、矢を離れるまで安定させていなくてはいけません。このときに唯一矢を保持できるのは、正しい取り掛けと弦とカケ帽子の十文字が整っていることが必要なのです。
取り懸け時点で、十文字を合わせて弦捻りを効かせ続けていれば、くずれることは無いと思います。

まず、会に入ったら、この詰め合いを整えます。張り合いはこの詰め合いが出来た前提で行うことになりますから、自身でしっかり点検してください。

短距離走のランナーがスタート位置について、手や足の位置を確認して、姿勢を整えている状態をイメージすれば良いでしょう。ここからが、勝手を解く離れを出すためのスタートになるのです。

▪五部の詰め
①左手、②右手、③左右の肩、④胸を張り詰める。

▪八部の詰め
五部の詰めに、⑥足、⑦腰、⑧腹の三ヶ所を加える。

▪三重十文字
①両足底ー②腰ー③両肩が、上方から見たとき正しく一枚に重なり、脊柱、うなじが上方に伸び、下半身を安定させるとともに、上半身を伸ばす。両膝間接の裏側(ひかがみ)を張る。

▪五重十文字
①弓と矢、②弓と押し手の手の内、③右手の親指の腹と弦、④胸の中筋と両肩を結ぶ線、⑤首筋と矢。

※弓道教本第1巻より

十文字(直角)が大切なのは物理的にも説明できます。直角に作用する力には分力が無いので、他の方向に力が作用することはなく、ブレが出なくなると言うことです。


次回は、張り合いについて詳しく説明していきたいと思います。
的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしております。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。

がんばれ!


弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ

0.弓道の再開


1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える

11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?

21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

29.弓返りに大切なのは弓の捻り

30.押し肘の回内はなぜ必要か?


31.夏の暑さから弓を守るには

32.的中率を上げるためにやれること

33.かけがえのないものを受け継ぐには

34.かけほどきを身につけよう

35.(続)夏の暑さから弓を守るには

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある

38.的中のための本当のねらいとは

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう

40.的中は矢から学べ


41.「矢に学ぶ」①矢を分ける

42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる

43.「矢に学ぶ」③矢押し

44.「矢に学ぶ」④矢引き

45.「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口

46.「矢に学ぶ」⑥矢妻をとる

47.「矢に学ぶ」⑦矢になる

48.スランプの原因を物理的に考察する

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)


51.「離れ」の瞬間を考察する


がんばれ!

2018年8月3日金曜日

3Dプリンタと遊ぶ~3Dプリンタが壊れた編~

8.3Dプリンタが壊れた

3Dプリンタを買って半年くらいした頃、故障が発生した。

材料送りのチューブが本体から抜けて材料を送れなくなった。
チューブのコネクタを外してみると、中のストッパーの爪が何個か折れてなくなっている。
これはもう交換するしかない。
購入後半年なので保証期間ではありますが、修理のためこんな大きなものをまた送り返すほどのことでもないので、部品を取り寄せて自分で交換することにしました。

さすがにこの手の細かい物は、Yahooショッピングさんに出展はなく、アマゾンさんでコネクタとテューブを購入できました。

物が届く間、どうせ交換するコネクタとチューブなので、瞬間接着剤で固定して応急処置し、使用することにしました。最近は結構何でも通販で手に入るので、心強いですね。
数日後、物が届き、復活。

3Dプリンタを買って一年あまり、ノズルの詰まりは時々起こりますが、故障はこんなもんです。

ノズルの詰まりは、プリントの間が空いたら材料のロードをかけて、パージするようにすることで頻度は下がります。材料は少し無駄にはなりますが・・・。

あとは、マニュアルに従って、ノズル穴の掃除やベッドのクリアランスや水平を調整することで、プリントの失敗は少なくなります。メンテが必要なのはしょうがないですね。

ベッドへの固定は、スプレーのりを使っていましたが、結構厚く堆積してヘッドとのクリアランスが無くなるので、水性の液体のりに戻しました。(拭き取り掃除が簡単なので)

次回は、イラストや画像を形にしてみる を予定しています。
またのお越しをお待ちしています。



3Dプリンタと遊ぶ
もくじ

1.お買い物
2.お試し
3.何に使おうか?
4.我が家の困ったを解決
5.友人の困ったを解決
6.友人の困ったを解決続編
7.材料を楽しんでみる編
8.3Dプリンタが壊れた
9.イラストや画像を形にしてみる