1.輸入住宅を選択してしまったからには、メンテナンスの覚悟がいります。
内側には目隠しでフィルムが貼ってあります
窓は、当時はまだ珍しかったペアガラスサッシ(カナダ製)なので、修理や部品交換ができません。日本で買えるサッシに窓枠ごと交換が必要になり、当然、出費がかさみます。4.我が家の困ったを解決のように、3Dプリンターを活用して、細々と樹脂部品は補修してきましたが、北側の窓は日本の多湿な気候には耐えきれず、20年以上を経て、遂に木の枠自体が腐って、ヒンジごと外れてしまいました。
これは一大事です。何としても修理しなくては・・・。
窓は10kg以上はあるので、外すにも3人がかりで四苦八苦しました。
2.先ずは、養生
木枠部分は、元々の構造を解析しながら、部材を再現していかなければならないので、長丁場になりそうです。防犯を考えつつ元々のヒンジやロックが使えるように、24mm厚のスギ集成材で外した窓の養生をします。
ヒンジやロックをつけて、この養生の板をつけるだけでも、採寸から加工取り付けで1日仕事です。防水のためクリア塗装もしてあります。
これで、養生ができたので、じっくりと構造の解析と部材の準備ができます。
3.被害状況の調査
さて、被害の状況を確認します。
下辺の部材は全滅です。
木組みしてある両側の部材にも腐蝕が進んでいます。応急処置で埋め込んだパテも悪影響したようです。
上辺の部材にも腐蝕が進行して柔らかくなっています。
結論、木枠は全取っ替えが必要です。
4.構造の解析と材料の選択
外側8mm厚の網入りガラスと内側5mm厚のガラスが、白い格子を挟んでペアになっています。これだけで10kg程度はあり、木枠から外すだけでも大変です。
木枠は外側の白いアルミサッシにはまり込んでいるので、少しずつ切って剥がしていきます。
室内側↑
室外側↓
これが木枠の断面です。外国製にしては芸が細かいです。アルミの外枠とのはめ込み構造、水抜きの溝、ヒンジのあわせ溝、木組み構造など。
これを全て再現するのは困難です。
採寸して断面をコピー。点線部を簡略化して、電動丸ノコギリで作れる形にします。
重いガラスを支えないといけないので、硬いヒノキの角材にしようと思ったのですが、近くのホームセンターでは適当なサイズが無く、しかたなく、パイン集成材を使うことにしました。
比較的に柔らかい集成材ですが、加工がやり易いこと、アルミの外枠が補強となること、それと、木に浸透して樹脂化し補強や腐蝕防止になるこの塗料を使うことで、強度的には何とかなるのではと判断しました。
5.部材の加工
短辺から加工の練習をして部材を作っていきます。
細かい部分は、子供が持っていた彫刻刀で仕上げました。
アルミの外枠のはめ合いも確認します。
各部材の木組みも加工して、部材単位で塗装し、木枠ができました。
6.組み立て
アルミの外枠に合わせて、四隅をステンレスのネジで固定します。
ガラスに合わせて、スキマ埋めのサイズを確認しておきます。
アルミの外枠の中に隠れる部分に、ステンレス金具でさらに補強しておきます。
下側のアルミ外枠と木枠の間に入っってしまった水が抜けるように、溝や穴をつけておきます。車のドアも同じように下側には水抜き穴があります。
木枠とガラスの隙間にはズレ防止のスキマ埋めのゴム板を挟みます。
ガラスと木枠は両面テープで固定。
アルミ外枠と木枠は、はめ込んだ後、釘で固定します。
アルミ外枠のモールとガラスの間には水が入らないように、エプトシールを貼り付けます。
アルミ外枠にガラスを押さえるモールをはめ込みます。エプトシールはこのモールでガラスとの間に挟み込まれます。
上側のアルミ外枠と木枠の隙間には、水が入りにくいようにシール剤を塗ります。
アルミ外枠の周りに付いているシールはヘタってきているので、外枠の周りにもエプトシールを追加し、水、音、風の侵入を防ぎます。
7.取り付け
修理が終わった窓の取り付けです。重いので、また3人がかりです。
このように、雨戸や庇が無く、換気扇で室内はいつも負圧になっているので、窓枠と窓の隙間をエプトシールで埋めて、水が入らないようにするのは重要です。
8.まとめ
今回は、北側の窓だけでしたが、同じ形の窓は後9ヶ所あります。時期に他の窓が劣化してきた時には、この経験は活きるはずですね。
その後、
最近の長い梅雨でも、雨の侵入はありませんでした。
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