39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう
34.かけほどきを身につけようで、「弦ひねりの方向は親指中心として離れのブレを最小とすることが大切です。人差し指で弦を押し、弦を介して親指を前に押し出す方向になることです。」と説明しました。
この力の反作用を考えるほうが、力を働かせ易い人もいるかと思います。今回はそれについて説明していきます。
<仮説30>
かけほどきの力は、反作用を考える方が働かせ易い?
<検証>
では、反作用を図示してみましょう。
上図のように、弦ひねりの反作用は青矢印、その分力は青点線矢印のように、「人差し指+中指が押し出される力」と「弦からの反発」で表されます。
離れに導くためには、会の張り合いの中で、「弦を介して親指を前に押し出す」というよりも、この分力の方向である「人差し指+中指が押し出される力」を徐々に増していくことを感じるほうが、意外と簡単かも知れません。
かけほどきの結果は、親指を押さえている中指を、親指から外すことに他ならないからです。
的中のためには、弦ひねりを親指の中心として、離れの瞬間に親指が動かないようにすることでもありますから、力のかけ方としては、人差し指+中指を押し出すことを意識したほうが、弦ひねりの中心が親指中心になるので正解かも知れません。
<まとめ>
かけほどきの力の作用・反作用を考えてみることで、自分にあった力のかけ方を選択することができます。
作用・反作用のことですから、どちらも同じ力のかけ方になるのですが、皆さんが考え易いほうで試して感じてみてください。
P.S.
早気の方へ、
今回の説明も、会がないと味わえない、早気の方には、実にもったいない話し(離し)です。重ねて言いますが、会は引き分けのゴールではありません。会の中身を知ろうとすることでしか、早気を治すことはできないでしょう。
次回は、(未定)を予定します。
的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。
解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。
1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える
11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?
21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて
37.的中を維持するには、お風呂でエクササイズという手がある
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