確かに、弓を引く感覚は味わえます。初心者の練習には充分です。 しかし、私が引いてみると、捻りを吸収してしまうので離れません。自分で離さないとずっと離れません。やはり、「離す」しか練習出来ないものだと感じました。
これでは、取り懸けを解く離れを体感・練習することは不可能です。 このことをちゃんと認識して使うまたは使わせるべきでしょう。
11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くかでカケ解きのメカニズムを説明しました。メカニズムが解かると再現出来る方法を考えることができます。つまり、弦捻りを再現できるものを作れればいいわけです。
3Dプリンタで形にしてみました。それが、これです。
こんな感じで使って、L字の部分を肩に当てて弦捻りをかけます。 肩に当たっているので、肩を中心に肘で引くことを意識出来ます。
取り懸けを解いて離れると、手からは外れません。
手を開いて離すと、当然、飛び出してしまいます。 飛び出すと危ないので、Wiiリモコンのストラップを付けています。
L字の部分を使えば矢を番える位置の確認定規にも使えるので、カケホド規とでも呼びましょう。今回は木調のPLA材料を使っています。コンパクトに収納できる分割式です。
実におもしろいものができました。 カケホド規の詳しい話は、弓道の的中(射技)の物理的考察の本編で紹介していきたいと思います。
弓道の的中(射技)の物理的考察
もくじ
0.弓道の再開
1.はじめに
2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)
3.的中について
4.離れについて
5.手を開いて(緩めて)離すことの弊害について(的中、上達を妨げるもの)
6.詰め合いについて
7ー1.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー2.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~
8.伸び合いについて
9.会のままの残身について
10.会での勝手の手の内を考える
11.取り懸けの親指と中指のクロスをどう解くか
12.取り懸けで親指を押える位置は?
13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?
14.「離す」と「離れる」はどう違う?
15.胸弦の活用
16.弓道の離れとアーチェリーのリリースとの比較
17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件
18.細かい話にはなりますが
19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?
20.中りに重要なのは押し手ではないのか?
21.会では見えない動作がある?
22.残身まで開く力αはどれだけ大きくできるのか?
23.集中力、モチベーションを下げない練習方法ってないの?
24.弦捻りの中心は、矢軸か親指の弦枕か?
25.カケ解きはどのように作用させればいいの?
26.既製のカケは親指で選ぶ
27.弦捻りの誤解
28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて
3Dプリンタを持っていませんが、カケホド規を作っていたいです。サイズなど、教えていただけませんでしょうか。
返信削除コメントありがとうございます。
削除「34.かけほどきを身につけよう」で説明していますように、ペンや矢を使えば充分シミュレーションできます。ペンや自分の指ならいつでもどこでもイメージトレーニングできます。