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2022年1月10日月曜日

◎12月のベストな的中

 12月のベストな的中は、これです。

的中には、押し手(弓手)の手の内を整えることが、大切と考えている人が少なくないと思います。しかし、そうではないことに気づくことから、弓道の的中(射技)の物理的考察は始まりました。


2022年も既成概念にとらわれないで、稽古をしていきたいと思います。


既製の弽も8年以上使うと、弦枕が変形してきました。膨らんで凸となり溝が深くなりなっています。エポキシ系接着剤で、補強しながら深さを調整しました。

→

弦枕の補修の方法は、

19.弦捻りをかけると離れで弦枕が引っかからないか?

を参考にしてください。



的中と仲良しになるためには、ぜひ、弓道の的中(射技)の物理的考察を参考にして稽古を楽しんでください。


がんばれ!&


 

2021年12月13日月曜日

◎弓道の的中(射技)の物理的考察〜「矢に学ぶ」④矢引き〜

44.「矢に学ぶ」④矢引き


普通、私たちは「弓を引く」と言います。

確かに実際には、弓手で弓を押し、馬手で弓(弦)を引きます。


しかし、よく考えてみると、一射の中でのインプットは矢であり、アウトプットは矢所であって、主役は矢であるということに気付かなければなりません。


「矢に学ぶ」という考え方は、矢を主体に、矢を正しくコントロールするには自分がどのようにしていかなければならないのかを考えさせてくれます。


例えば、打起した時に、教本の射法八節図解に示すように矢は水平で体に平行な位置になっているでしょうか。そうなっていなければ、なぜそうならないのかどうやればそうなるのかを考えて修正していくことが、上達していくということなのでしょう。



「矢に学ぶ」

①矢を分ける

②矢筋にのせる

③矢押し

④矢引き(今回)

⑤矢の離れ口

⑥矢妻をとる

⑦矢になる


昔の考え方なので、今では違和感があるところもありますが、今回も原文のまま紹介したいと思います。


「矢に学ぶ」(原文)

S59.10.25

④矢引き


  • 「矢引き」と申しますのは、押手の矢押しに相応し追従するように右腕を働かせることであります。一般には勝手に「張りをとる」と申しています。


  • 大三で先ずしっかり「肘かかえ」します。そのため右肩が釣り上がっても結構です。このとき「懐(ふところ)を広くとる」ために手先を「ハネ出し」、弓面と体面を離して併行になるよう気を付けて下さい。次に引取は絶対に「直引き」しないで、肘先で虹を画くように「外筋」を使って「引き回し」最後に引込みは一層弓圧が強くなるところですから、気力で矢束一杯、充分に「引きつけ」ます。そして会にはいったら、先ず右側の肩、胸を「張り」ます。(以上引技)


  • 大三のときは「下弦を引く」感覚が大切です。右肘先で弦を受け止める(肘力)と自然にそうなります。「引き回し」のときは弽が抜けるような手首に無力の感覚があれば結構で、このとき「手首かかり」となったら駄目です。会にはいると弦圧は親指腹(弽の弦枕)の一点に集中します。このとき弽の帽子の中の親指の爪先が、帽子の天井と「セリ合って」一触即発の状態になっていることが大切です。(以上手の裏)



ここでのポイントは、以下の3点になります。


①勝手は押手に追従させてバランスをとること。

②大三では「肘をかかえ」「懐を広くとる」こと。

③肘で引き、手首を力まない。勝手の手の内では、「親指の爪先が帽子の天井とセリ合って」一触即発の状態にすること。


②では、「大三では、右肩が釣り上がっても結構です」とあります。

大三の右腕の位置では、骨格上肩が上がる方が自然であり、ここで、右肩を下げるようにすると、右肩の上腕の関節が後ろまで入らなくなり、右肘の収まりが悪くなります。このことが解るように、以下の記事で、骨格動画を紹介しています。

36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?

③で、実際には、かけ帽子の中で親指は曲がってしまうので、爪先を帽子の天井とせり合わせるという感覚(既成概念ですが)は実現するには難しいように思います。文字通りにやろうとすると、どうしても手が開く離れになってしまうようです。


懸け解きの作用を考えると、以下の記事で説明したように、弦ひねりを効かせた上で、弦枕で弦を押し出していくという具体的な力のかけ方で考えるほうが理にかなっているように思います。

39.かけほどきの力の反作用も考えてみよう



物理的な現象で見れば、親指を押さえている中指が摩擦で止まっている限界を超えて弽帽子から外れることが離れの瞬間です。そして、その動きは、親指(弦枕)を中心とした弦ひねりと矢軸方向の肘の張りとの合力によってもたらされます。(青矢印)

矢所のバラツキは、こらの力の強弱ではなく、中心と方向をどれだけ精度良く合わせることができるかで収束させることができるのです。


両者は、表現が違うだけなのかもしれませんが、誤解のないように理解した方が良いでしょう。


いずれにせよ、最終的には、「一触即発の状態」に持っていかなければならないことは同じです。



<まとめ>

弓道教本の射法八節図解にあるように、矢の水平・平行を保つことは容易なことではありません。しかし、物理的には、そうすることによってブレの原因となる分力を抑えられる形であることは明らかです。力の強弱ではなく、力の中心や方向の精度の高さが的中に結びつきます。なので、そういう形にするにはどのように引けば良いのかを考え、工夫していくと良いでしょう。



次回は、「矢に学ぶ」⑤矢の離れ口 を予定します。

的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。

解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。


がんばれ!

2021年12月4日土曜日

◎11月のベストな的中

11月のベストな的中は、これです。

なんとか、会を保ちながら40射程度まで引くことができるように筋力は回復してきました。しかし、余裕のある引き方にはなっていないので、矢所はまだまだ安定していません。


的の中にバラついて中るより、こういった外れの方が、復活を予感させてくれます。


2ヶ月間の稽古のブランク明けの再開で、あらためて気付かされたのは・・・、

やはり、会が無ければ、離れへ導くための力の中心や方向を、精度良く合わせることはできないということです。


会が楽しめるようになれれば、もっと本質に近づけるように感じます。



的中と仲良しになるためには、ぜひ、弓道の的中(射技)の物理的考察を参考にして稽古を楽しんでください。


がんばれ!


 


2021年11月13日土曜日

◎弓道の的中(射技)の物理的考察〜「矢に学ぶ」③矢押し〜

 43.「矢に学ぶ」③矢押し


今回の2ヶ月の弓道場の休館期間は、稽古のブランクからの復活の方法を学ばせてくれました。もうこのようなことが無いことを望みますが、受験、就活、体調不良、出張、転勤などでブランクになってしまう人も多いかと思います。そういったときのリスタートを好機に、ぜひ、このブログの記事を参考にして理にかなった引き方を身に付けてください。


「矢に学ぶ」

①矢を分ける

②矢筋にのせる

③矢押し(今回)

④矢引き

⑤矢の離れ口

⑥矢妻をとる

⑦矢になる


昔の考え方なので、今では違和感があるところもありますが、今回も原文のまま紹介したいと思います。


「矢に学ぶ」(原文)

S59.10.25

③矢押し


「矢押し」と申しますのは「矢筋」回りに、「手筋」を動かすということであります。一般には押手に「伸びをとる」と申しています。


先ず大三で少し「振り込み」することによって、押肩の据わりをよくし、次に大三からの引分けには、先ず押肩から「下筋」を使って押しはじめ、三分の二あたりで押肘を「詰め」、会にはいる前に「上筋」をキチンと定め、弓圧は「角身」一点で受け止めます。(以上押技)


会にはいったら「鵜の首」(親指)を油断なく的に近づけるよう伸ばして行きます。これが「心気の働き」です。このとき「小指」を自分の方に引き寄せると一層角身が利きますが、その「利き具合」が緩急自在でなければなりません。(以上手の裏)



ここでのポイントは、以下の3点になります。


①的に向かって真っ直ぐに押していくこと。

②角見で弓を押すこと(ベタ押しにならないこと)。

ここは、既成概念の部分なので、物理的には、弓の捻りを効かせて、角見の皮を巻き込み、中手骨で真っ直ぐ押すということになります。


③弓の姿勢は角見と小指で安定させること。


②がよく誤解されます。

実際には、弓は虎口(親指と人差し指の間)に面で当たっており、角見の部分が強く当たっていれば良いわけですが、皆さん「角見で押す」と表現するので、文字通り角見の部分を弓に当てて手首を控え過ぎ手首を捻るように離す人も多く、このような離れになっている人は、往々にして、頭や腕を弦で払ってしまっています。


以下の記事を参考にして下さい。

13.押し手の手の内を作るとき、角見の皮を巻き込む?


29.弓返りに大切なのは弓の捻り


注意したいのは、小指を無理やり巻き込んで、ベタ押しや握り過ぎにならないことです。手首の力みで弓の姿勢を崩してしまいます。虎口と小指の引っ掛かりの2点で充分です。弓返りは手の皮と弓との捻りのモーメントが起こしてくれます。


大三からの引き分けの時の力のかけ方の説明もあります。矢の水平と体との平行を保つようにして(ここが非常に難しいのですが)、動作を押しから行うことを意識して引けば、自然にこの説明のようになってくるでしょう。



<まとめ>

弓道の伝承には、誤解を招く表現もあります。鵜呑みにするのではなく、冷静に物理的に考え、理屈に合わないと感じたら良く確認して行い、射癖とならないようにしましょう。



私は、大学の弓道部で弓道を始めました。最初は、高校からの経験者が良く的中を出すので羨ましく思いましたが、身に付いた射癖が修正できずに伸び悩む人も多かったように思います。理屈を理解できれば修正は出来ます。



次回は、「矢に学ぶ」④矢引き を予定します。

的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。

解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。


がんばれ!

2021年11月5日金曜日

◎10月のベストな的中

 2ヶ月の弓道場休館期間明けの10月のベストな的中は、これです。


休館期間中は左肩関節痛もあってエクセサイズもできず筋力の衰えは著しく、普段使っている18kg並の弓はまともに引けませんでしたので、8年前に弓道を再開するときに買った16kg伸とを交互に使い、18kg並の引き方を思い出しつつ、筋力を回復をさせながら稽古を再開しました。

ここで大事なのは、弱い弓を引くときも弱い弓に引き方を合わせて引くのではなく、いつも使っている弓の引き方で稽古をすることです。

なんとか4回目の稽古で、ベストな的中(皆中)が出せるよう復活できました。


達人技が出せるほどの実力もありませんので、ただ、理屈にかなった引き方を再現することを稽古していくことだけで得られた結果です。



的中と仲良しになるためには、ぜひ、弓道の的中(射技)の物理的考察を参考にして稽古を楽しんでください。


がんばれ!


 


2021年11月1日月曜日

キャリーバッグのキャスター修理〜3Dプリンターのフィラメントが役にたつ〜

キャリーバッグのキャスターの軸の片側が外れてしまった。


樹脂の軸受け部分が摩擦熱で溶けて変形して、横に穴が空いてしまったようです。とりあえず、車軸のかしめ部分をドリルで削って、車輪を外します。

軸受け部分の樹脂の面が半分以上無くなっています。無くなった部分を埋めないと車輪の軸が支えられませんが、エポキシ系接着剤で埋めるには欠落部分が大き過ぎます。樹脂材料を補充して埋めることができないか・・・?


そうだ!樹脂材料と言えば、3Dプリンターのフィラメントがある!



3Dプリンターの積層の要領で、ハンダごてを使って、カーボンファイバー入り樹脂フィラメントを溶かして欠落部分を完全に埋めていきます。

埋め終わったら、車軸の穴をドリルで空けます。

新しいネジ式の車軸を取り付けます。

車輪と軸受けの摩擦する部分には、ワッシャーを入れて摩擦を防いでおきます。

キャスターが壊れた後もだいぶ引きずって引っ張りまわしたので、車輪のタイヤ部分のゴムの角もだいぶ削れているようですが、まだ充分使えそうです。

修理完了、復活です!


2021年10月16日土曜日

3Dプリンタと遊ぶ~洗面台の蛇口の劣化をサポートする~

20.洗面台の蛇口の劣化をサポートする


久々の3Dプリンタの活用事例です。


洗面台の蛇口のシャワーヘッドがスタンドから外れて垂れるようになりました。

スタンドの樹脂が劣化して、真ん中部分にひびが入って、シャワーヘッドを保持できなくなってしまっています。

シャワーヘッドとスタンドの交換を考える前に何か対処できないか?

そこで考えたのが、3Dプリンタで補強部品を作ることです。


これでひび割れ部分が補強され、シャワーヘッドがちゃんと保持されるようになりました。しかし、シャワーヘッドの差し込み部分が少し摩耗してガタが大きいので、シャワーヘッドの首部分にもリング形状の補強を作成して取り付けました。

これで、しっかりとシャワーヘッドが保持されるようになりました。

お金を出す前に、知恵を出すことも大切ですね・・・。


 

  

 

3Dプリンタは救世主になれるのか?

もくじ


1.お買い物

2.お試し

3.何に使おうか?

4.我が家の困ったを解決

5.友人の困ったを解決

6.友人の困ったを解決続編

7.材料を楽しんでみる編

8.3Dプリンタが壊れた

9.イラストや画像を形にしてみる

10.レーザー刻印にトライ


3Dプリンタと遊ぶ

11.3Dスキャナにもトライ

12.ABS材料の反りとの戦い

13.歯車を作る

14.大きさにチャレンジ

15.PET材料を使ってみる

16.ABS材料の反りとの戦い2~一歩前進~

17.ABSは猛暑に負けてない

18.夏の暑さから弓を守るため、吸気ダクトを作る

19.iPhone&iPadスタンドを作り変える

20.洗面台の蛇口の劣化をサポートする



2021年10月10日日曜日

◎弓道の的中(射技)の物理的考察〜「矢に学ぶ」②矢筋にのせる〜

 42.「矢に学ぶ」②矢筋にのせる


新型コロナ対応の緊急事態宣言が解除となり、2ヶ月ぶりに弓の稽古ができるようになりました。筋力の衰えは著しく、普段使っている18kg並の弓はまともに引けなかった〜物理的に言えば、会での張りを離れるまで保てない〜ので、弓道を再開するときに買った16kg伸をしばらくはリハビリ弓として使っていくことにしました。


こういう時こそ、基本にもどる、いい機会だととらえたいと思います。

このような場合こそ、「矢に学ぶ」という考え方は、非常に参考になると思います。


「矢に学ぶ」

①矢を分ける

②矢筋にのせる(今回)

③矢押し

④矢引き

⑤矢の離れ口

⑥矢妻をとる

⑦矢になる


昔の考え方なので、今では違和感があるところもありますが、今回も原文のまま紹介したいと思います。


「矢に学ぶ」(原文)

S59.10.25

②矢筋にのせる


会にはいった矢は矢乗りが正しく、矢筋回りに離れて行けば必ず的中します。折角矢筋に乗っていても離れる瞬間に矢筋回りの方向に崩れが出ますと全然当たりません。


例えば、離れの瞬間に5mmの矢振れが出たとしますと5mm×28=14cm的芯から外れることになります。しかもその振れ方は前に上下と360度に散乱します。


矢筋に乗っているかどうかは、人の射を評価するとき、矢だけを見ていればよくわかります。矢が澄んで伸びていくうちに消えて行くなら最高の射であります。


矢筋の崩れは「押手」からも「勝手」からも起ります。「頬付け」一つでも不用意にしますと、矢口があいて乱れます。矢はこのように非常に敏感に反応しますので、「矢筋に乗せる」という慎当な心構えは絶対に取り落としてはなりません。


ここでのポイントは、以前にも具体的、物理的に説明してきました。


7ー4.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

17.正射必中に必要な幾何学的な必須条件

32.的中率を上げるためにやれること

➡︎

38.的中のための本当のねらいとは

40.的中は矢から学べ


会では、矢の軸線上に張りの方向を合わせて真っ直ぐに離れること、「矢の澄み」が大切であることを教えてくれています。的中に最も相関が高いポイントなのです。(射技の中では、張り技と呼ぶものの一つということなのでしょう)



<まとめ>

会において最も大切なことは、矢の軸線上に張りの方向を合わせて真っ直ぐに離れる努力をすることなのです。

自分の射を動画に撮って、自己診断できるようになることも大切です。



次回は、「矢に学ぶ」③矢押し を予定します。

的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。

解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。



がんばれ!