4.役に立つエコカーの選び方
カージャーナリストと言うと、安全性以外は、相も変わらず、スタイリング、走り、先進性などと言った役に立たない一辺倒な情報で車を評価しています。ちょっとウンザリです。
そして、外車を持ち上げ、日本のエコカーを見下した評価をして自分の存在感を出す。ステータスで車を持つ人達とは違って、私のように庶民の生活の一部として持つ切実な人のためには、あまり役に立たない評価です。
私はいち消費者としての実体験で、役に立つエコカーの選び方を紹介していきます。
<ミニバンブーム>
日本でミニバンブームが訪れる前に米国に出張があり、現地の本場のキャプテンシートの付いたミニバンに乗って、その快適さに感動してしまいました。向こうのサイズはミニバンと言ってもかなりデカいのですが、この体験が忘れられずに、最初に買ってしまったミニバンはこれです。
5ナンバーサイズなので、我が家の狭い駐車場にも入りました。
ただ、当時は商用車以外は左側にしか後席のスライドドアが付いていなかったのでちょっと不便でしたね。
その後、ミニバンブームが訪れて、買い換えたのはこれです。
両側スライドドアでしたし、ベルト変速の4WDだったこともあって購入しましたが、キャプテンシートで無いのがずっーーーと不満でした。
この商品を企画した人は、おそらくミニバンの使い方を熟知していないと感じられる車でした。
4WDだったこともあって、実に燃費は良くなっかったですね。遠出でやっと8km/lくらいでしたし、通勤では5~6km/l程度。
不満を抱えつつも、途中でミッションやハブを交換する大治療を経て、8年くらいは乗りました。スキー場にも安心して行けましたしね。
<ハイブリッドブームの到来>
ワンマン社長のせいでハイブリッドの流れに完全に乗り遅れた某社の車はさておき、ミニバンで初めてのハイブリッド、しかも電動4WD、しかもキャプテンシート(オットマン付き)のこの車には魅かれました。米国のミニバンを思い出します。
しかし、新車は400万円以上はするので、庶民には手が出せません。中古車市場で出回ってきたのを見計らって、200万円程度で購入してみました。遅ればせながら、エコカーデビューです。
電池の劣化のせいか期待したほどの燃費の良さではなかったけれど、2800←2000ccとアップしたにもかかわらず、前の車よりは良かったです。
<震災でもエコカーが役に立つ>
この車に付いていた100V15Aの電源はスゴかった、東日本大震災の時の計画停電の時に思いがけなく機能を発揮しました。
しっかりとした車の100V電源を消費者の身近にしてくれた会社には、この点からも敬意を表します。中途半端なものは出さないぞという精神が感じられました。
太陽光発電は自立運転機能がありますが、使えるのは日中だけですし、日差しによって全然安定しないので、太陽光発電の自立は蓄電しないと使えないということが良くわかりました。
その点、この車は100V15Aの移動式自家発電機ともなるので、昼夜は問わず給電できます。電池がいっぱいになればアイドリングストップして、エンジンが回りっぱなしになることも無いので、うるささも気にならなかったです。(まあ、非常事態でしたからね)
家の電源ブレーカーを落とした上で、屋外コンセントから100Vを給電すると片側系統だけですが、家電品が使えるようになりました。15Aあればエアコンや炊飯器もひとつづつですが使えました。
これは、ささいな出来事だったかも知れませんが、決して備えていた訳でも無いのに、停電中に家の灯りをつけて家電品が使えたので奇跡かと思えました。
※決して電気の知識の無い方はやらないでください。
車を単なるステータスだけで持つか?
非常時の自家発電機を兼ね備えた使えるエコカーを選ぶか?
停電を経験していない人やもう忘れてしまった人には伝わらないとは思いますが、危機管理としては実に安い買い物だと実感しました。アウトドアレジャーでも使えますしね。
<実燃費で選ぶ>
その後、子供達と出かけることも少なくなってきたので、買い換えたのがPHVです。電池容量は通勤や買い物くらいでは家での充電で足ります。遠出の時以外はほとんどガソリンスタンドに行かないようになりました。またひとつの車の進歩が実感できました。
新車にこだわらなければ、半額くらいで一足遅れた進歩が実感できます。
試乗車だったものであれば質も意外といいんです。年間の平均燃費は約60km/lは出ています。
<燃費不正はメーカーだけの責任ではないという本質>
最近、燃費不正の問題が起きましたが、私は1993年より25年間乗り継いだ車の実燃費をガソリンを入れるたびに記録してきました。いわば、ビッグデータです。PHVにして意味がなくなったのでやめました。
この実燃費データが物語るものは、
①カタログ値の燃費は全くあてにならないということ、(青線)
②実燃費はハイブリッドやPHVでなければ改善されない、(右端黄緑点)
という、疑う余地も無い事実でした。
メーカーもこれだけの実燃費データは持っていないと思います、興味無いでしょうからね。
軽自動車も通勤などの使用では決して燃費は良くない(緑線)し、コンパクトカー(薄茶線)やミニバンHV(薄緑線)と同等だと言う事実です。それどころか、実燃費とカタログ値の格差が広がっている。これは、ダウンサイジングや気筒数減が、実燃費には貢献しないということに他ならない。
お客様目線で実燃費データに向き合っていれば、燃費不正なんてことは起こらなかったでしょうし、国土交通省の燃費評価方法が、消費者目線の方法であれば、実用燃費の上がらないカタログ値向上だけを狙ったエンジンの改良や不正は起きなかったのではないかと思います。
誰のための燃費評価なのでしょうね。
目標があれば、それに向かって真面目に工夫を続ける、それが不正であっても、実用性の無い改良でも、日本人の悪いサガですね。
燃費不正の問題は、消費者には全く実益のない領域の出来事で、不正だの改ざんだのと騒いでいる空騒ぎに過ぎないこと、これに気づくジャーナリストもいないこと、これが本質なのです。
特に、自社の誤報道の責任も取らないA社の批判報道は、全く説得力が無い。
そして、官と一緒になって本質を示さずに批判する姿は、根拠無く戦争を煽った過去の報道に通じる怖さを感じざるを得ません。(率直な意見です)
ネット社会は、便利な面も多くありますが、まったく浅い情報の氾濫が起きている弊害の方が大き過ぎると私は思います。
結局は、既成概念や風評に流されない五感と創造力を身につけることが、大切だと思います。
次は、役に立つセカンドカーの選び方を予定します。
またのお越しをお待ちしております。
エコな生活
もくじ
1.太陽光発電設置から10年
2.太陽光発電の費用は高い?
3.遮熱塗料にしてみよう
4.役に立つエコカーの選び方
5.役に立つセカンドカーの選び方
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