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2024年9月29日日曜日

◎弓道の的中(射技)の物理的考察〜会から離れの物理的考察を俯瞰して観る〜

61.会から離れの物理的考察を俯瞰して観る


「弓道の的中(射技)の物理的考察」は、ついに60項目を超えました。

この節目にこれまでの断片的な考察から、射技で最も重要な「会から離れ」について、理解しやすいように、まとめて観れるようにしておきたいと思います。


最初に立てた仮説は、こうでした。


  • 的中に最も重要なのは、「馬手(勝手)の手の内とその働かせ方」である。
  • 弓手(押し手)はさほど重要ではない。的付けどおりに真っ直ぐに押せてさえすれば充分である。
  • そもそも、人は同時に左右別々の動きをするのは苦手である。勝手をうまく働かせれば、同期した反射運動として押し手も働く。
  • 的(押し手)ばかりにとらわれず、正しい方法で勝手を働かせることが、正射必中への道である。


そこで、実際に離れを行っている勝手(馬手)の働きに注目して、考察を行なってきました。(弓道界ではタブーなことをやってきたのかも知れませんが・・・)


これまでの考察結果の「会から離れ」についてのまとめです。


(引用)

7ー3.張り合いについて~取り懸けを解いて離れる方法~

28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについて

32.的中率を上げるためにやれること

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)

51.「離れ」の瞬間を考察する

54.「角見で押して離れる」という弓道の謎

55.「角見で押して離れる」という弓道の謎(補足編)

58.的中率をさらに上げるためにやれること〜(アップデート)


上図のように、

  • 会では離れを導く作用を働かせ続けることが大切です。
  1. 取り懸け内の力のかけ方(ベクトル)
  2. 右肘の張り(ベクトル)
  • これらが離れを生むのです。


(補足)

離れが硬くなってしまう場合は力み過ぎが考えられます。力をかける方向(ベクトル)を意識しましょう。


会から離れの上半身の動きを支えるため、両足のひかがみを張り続けることも忘れないでください。両肘と両ひかがみを結ぶ線の中心は丹田で交差して繋がって、物理的に安定した状態を作ります。

教え魔な先生のレポートにあったイメージ図 


(早気の人は、この射技において最も大切な会での目に見えない動作をやらずに、自ら放棄してしまっていることを認識してください)


離れにおいて、右肘の張りを働かせることができれば、取り懸けを解く手の指の動きを同時に働かせることにもなります。


なぜなら、

手の指を動かす筋肉は、上腕骨の肘の部分に付いているからです。身体の構造がそうなっているのです。(下図)


さらに、右肘の張りを働かせるということは、

上腕は両肩の線より後ろには回らない(骨格構造上)ので、肘が開くためには、肩関節のある肩甲骨についた背筋(僧帽筋)を働かせることが必須です。(36.両肘の張りと弓の裏反りは似ている?参照)


そのイメージが、「両肩の線を矢に近づける」(弓道教本第一巻 射法八節図解)に繋がります。

背筋(僧帽筋)の位置

教え魔な先生のレポートにあったイメージ図 


動作を実現するには、まず、その動作のイメージと筋肉の働きを頭の中に描くことが大切です。


27.弦捻りの誤解58.的中率をさらに上げるためにやれること〜(アップデート)も参照してください)


迷った時、スランプに陥った時、

私がまず立ち返るのは「9.会のままの残身について」です。訳のわからなくなった状態を原点位置に戻してくれるように思います。そこから、今回まとめた内容を1つづつ復習することで的中との仲を取り戻せるのです。



次回は、未定 を予定します。

的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。

解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。


がんばれ!


2024年9月17日火曜日

18年目の食洗機のメンテナンス〜直後の悲劇 続編〜

39.18年目の食洗機のメンテナンス〜直後の悲劇 続編〜



後付のビルトインタイプの食洗機→18年後、水漏れで故障


前回、水漏れでワーニングランプが点滅して動かなくなってしまいました。


分解して修理を試みましたが、原因が解らなかったのでタンクと内蓋との間のパッキンについた水垢を掃除して、ついでに本体の底のサビを取って錆止め塗装をして元に戻しました。


がしかし、

また、水漏れでワーニングランプが点滅して動かなくなってしまいました。再発!


前回推測した以下の原因は、違っていたということだったのでしょう。


<内ぶたとタンクの間に隙間ができる原因>

  1. 内ぶたとタンクのにものがはさまる。
  2. 内ぶたがちゃんと閉まらない。


なので、今度はちょっと本気で原因を調べてみることにしました。


原因が解らず対策ができなければ、ついに「食洗機の更新が必要となる」ということです。最後の悪あがきをやってみる価値は充分にあります。


水漏れ個所を特定するには、蓋を開けた状態で運転してみる必要があります。

運転中勢いよく噴き出してくるお湯を受けと止めるため洗面器をかぶせ、洗面器が飛び上がらないように食洗機の下カゴで押さえて、運転してみました。

運転の途中でタンクを引き出して、タンクの背面の配管・ポンプ部分の水漏れの状態を確認してみました。

水滴が・・・

タンクの背面の下側に水滴がついています。

水漏れ個所を探しながらしばらく見ていると、上側の排水ホース側から水滴が落ちてきた。


排水ホースをじっくり調べます。

排水ホースに穴を発見しました。これが水漏れの原因であることは間違いない。


対策します。

自転車のパンク修理用接着剤、ビニールテープ、結束バンドを駆使して穴を塞ぎました。ホースは劣化してきているので、ビニールテープは穴が広がらないように補強も兼ねて広めに巻いておきます。

漏れた水滴を拭き取って、再度運転してみます。

まったく漏れていません。

これで、まだまだ使えます。



<これまでの経緯>

食洗機の汚れ落ちが悪くなった〜15年目の食洗機の修理〜

18年目の食洗機のメンテナンス

18年目の食洗機のメンテナンス〜直後の悲劇〜

食洗機にちょーどいいステンレス製シムリングを見つけた!



2024年9月7日土曜日

◎8月のベストな的中

8月のベストな的中は、これです。

酷暑の中、汗だくになりながら引くと集中力も途切れがちですが、ベストな的中を出せたことは物理的考察が役に立っていると思います。


若かった時のように感覚的に体は動いてくれないので、我を捨て、理屈どおりに引くことを心がけています。


金属の塊の飛行機が空を飛ぶ理屈があるように、日本の弓道が中らない理屈もあります。なぜ中らないのかが理解できれば、的中のための理屈も解ってくる筈です。

なぜ飛行機は飛ぶのか・・・


理屈がわかれば、物理的に見た正射必中の姿もイメージできると思います。



的中と仲良しになるためには、ぜひ、弓道の的中(射技)の物理的考察を参考にして稽古を楽しんでください。


がんばれ!