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2024年6月8日土曜日

◎弓道の的中(射技)の物理的考察〜的中率をさらに上げるためにやれること〜(アップデート)

58←52.的中率をさらに上げるためにやれること(アップデート)


(「52.的中率をさらに上げるためにやれること」を検証後、さらに精度を高めようとすると、提案した会四節の順番を変えたほうがうまくいくことが確認されたので、今回、アップデートすることにしました。)


32.的中率を上げるためにやれることの説明から3年が経ちました。


①胸弦をしっかり付けて、弓を安定させ弓をしっかりと引き付けること。

②両肘で矢軸線方向に張り、会のままの離れを導く努力をすること。

この2つを意識して、精度高く引くことです。特に②は必須です。

➡︎

肘の張りで離れている的中


と説明しましたが、皆さんは、身に付けることができたでしょうか?

上記が身についていれば、50%以上の的中は出せるようになっていることでしょう。


そうでない場合には、もう一度、取り懸けと懸け解きを復習してみることをお勧めします。


ここからさらに的中率を上げるには・・・、

常識的な人は、「射技の向上を目指すことである」とでも説くのでしょうか。


しかし、物理的にみると、射技の上達はしなくても、

”的中している時の射をどれだけ再現し繰り返せるようになるか”

ということに尽きます。


弓道を始めて数年でも、9割以上の的中が出せる人の存在が、このことをすでに証明しています。



<仮説>

的中率をさらに上げるには、自らのルーティンとその目標を持つこと。


<検証>

さて今回も、結論から説明します。


的中率をさらに上げるためには、

①(射法八節)+会四節

②弦捻りのルーティン

上記2つの実行を提案します。


弓道のルーティンといえば基本的に射法八節ですが、最も大切なのは会です。このことは、誰もが認識していることだと思います。


しかし、

経験の浅い多くの人は早気です。

引き分けて会に入るや否や、的付けが付くや否やで離してしまっている人が多い。

その原因は、会の意味が理解されていないことによるものと推察します。

意味がないものは省かれる。それは必然でしょう。


会の意味が、気合の充実と説明してみても、とにかく解り難い。

なので、物理的にみた4つの節を会の中に置くことを、私は提案します。


①会四節

1.ねらい

2.弦押し(勝手(馬手)の手の内の形と力の方向を整える)←捻り

↓↓3.捻り(親指中心にゆっくりと)←押し

↓↓↓4.引付け


1.ねらい

的付けとほお付けを整え、さらに、矢軸線方向に張りの方向を合わせることです。

38.的中のための本当のねらいとはで説明したように、的付けとほお付けだけでは狙いは整いません。

的付けほお付け

矢軸線方向の張り


2←3.弦押し(勝手(馬手)の手の内の形と力の方向を整える)

大三〜引き分けまでは暴発しないように、弽帽子を押さえ弦枕で弦を受け止めています。このままでは、手を開かなければ離せないのはあたりまえです。

ここで、初めて取り懸けが解けるように状態をシフトさせます。

具体的には、弦を受け止めていた弦枕で、今度は逆に、弦を前に押し出すように力を効かせ、取り懸けが薄くなるように絞るようにします。

このことは、

2.的中のための取り懸けについて(三つガケの場合)

49.取り懸けをミクロに考察してみる

50.取り懸けをミクロに考察してみる(大切な補足編)

51.「離れ」の瞬間を考察する

を参考にしてください。


<補足>

弦を前に押し出す感覚がわからないときは、指パッチンをするときの親指の第2関節(弦枕にあたる部分)の動きに注目してみるとよいでしょう。

懸け解きと指パッチンが異なる点は明確で、取り懸けは中指で親指を上から押さえる形になっているので、解くために弦捻りの力の利用を必要とする点です。

親指の第2関節部の動きは、親指を反らす場合とほぼ等しくなっていることも確認して納得しておくといいでしょう。(親指を反らすと残身で手が開いてしまいますが、親指の弦枕で弦を押していく方法では手は開きません)

押す力の強さは、各自の研究課題です。会の中でゆっくりと強めていくことで、感じ取ってください。弽帽子が逆に反りそうなくらいを目指すと良いでしょう。

親指で弦枕を押す→弦枕で弦を押す→弦は人差し指を押す→人差し指は中指を押す→取り懸けが解けるということになるので、決して握り込みにはなりません


3←2.弦捻り(親指中心にゆっくりと持続)

引き分けるとともに増加してきた弓力に合わせて強めてきた弦捻りの力の方向(ベクトル)を確認します(肘の張り利用して)。そうして、親指と中指が滑り出しそうになるレベルであることを感じます。


4.引付け

会の長さに慣れていないと、1〜3節まで進めてくる間に弓の引付けが甘くなってしまいます。それを克服するために、1〜3節を保ちながら両肘の張りで、再度、弓を引付けます。(射法八節図解には、「両肩の線を矢に近づける」と表記されています)


射法八節では、各節でそれぞれの動作を行いますが、会四節では、それぞれの動作を重ねていかなければならないということを、絶対に忘れないでください


会四節は、決して力む訳ではありません。力をかけている方向(ベクトル)を確認することと理解してください。


会四節は、かなり意識して行っても、外見からはまったく見えない動作になっています。(21.会では見えない動作がある?参照)

引分け会1会2

会3会4残身

(「”離れ”を意識するから離すようになる」と当時は教わりました)


弦捻りのルーティン

会四節に不可欠な前準備のルーティンになります。次回に説明します。



<まとめ>

会四節の「2←.弦押し」は、49.取り懸けをミクロに考察してみるにも書きましたように、


もしかすると、

私たちがよく耳にする「角見で押して離れる」と言う表現は、このことを言っているのかも知れませんし、ただ、私たちが、勝手に、押し手のことと勘違いしているだけなのかも知れません。敵には明かせない手の内も、押し手のことではなく勝手の取り懸けにあるのではないでしょうか・・・


の信憑性が高まることにも繋がっているように思います。


会四節の提案が、皆さんの射技の上達・的中率の向上に役立てば幸いに思います。


会が無い、早気を治しなさい、と注意されても、会がどんなものなのかをちゃんと定義してもらわなければ治せるわけはないでしょう、と早気の人を見るたびに思ってしまいます。


次回は、弦捻りのルーティンを予定します。

的中と仲良しになるために、またのお越しをお待ちしています。

解りにくいところがあれば、遠慮なくご質問ください。


がんばれ!

2024年6月2日日曜日

◎5月のベストな的中

5月のベストな的中は、こうなりました。

ベストな的中がでる時とそうでない時、同じ様に引いているのに結果(矢所)が全く異なるのは、最後の離れが異なっているためなのは明白です。これには、「取り懸けの手の内の形と力のかけ方」が精度よく整っているかどうかが大きく影響します。


射形が整って、中りが出てきている人にとって、矢所が的の中に入るか入らないかは、特にそのようです。


28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについてを参考にしてください。


54.「角見で押して離れる」という弓道の謎で説明した勝手(馬手)の角見で押して離れるというのも、能動的に角見で押して離すことだという誤解は絶対しないでください。


勝手(馬手)の角見で押しすのは取り懸けを解くためなのであって、角見で押して離すことではありません。


28.勝手の中指で親指の腹を押し出すについてについては、勝手(馬手)の角見で押すとの相乗効果で取り懸けを解いてくれます。



的中と仲良しになるためには、ぜひ、弓道の的中(射技)の物理的考察を参考にして稽古を楽しんでください。


がんばれ!


2024年6月1日土曜日

13年目にして、ついに、エコキュートの買い換え

37.13年目にして、ついに、エコキュートの買い換え


エコキュートの配管の水漏れ修理(13年目の故障)から1ヶ月後、急にまったくお湯が貯まらなくなってしまった。配管の水漏れは先月修理したばかりなのに・・・。

エコキュートを調べると、修理した配管部分からではなく、今度はヒートポンプ本体からの水漏れだったのだ。かなりの勢いで漏れている。これでは、お湯が貯まるわけがない。

とりあえずエコキュートの元栓を閉め、給水を止めた。しかし、タンクの水がなくなるまでは延々と漏れ続ける。


保証期間もとっくに過ぎているので、本体のどこから水漏れしているのか、自己責任で分解し、確かめることにした。

すると、熱交換を行うとぐろを巻いたような配管のいたるところから、お湯が噴き出していた。致命的な故障だった。これを見た瞬間に、買い換えを決断。


おそらく、ここが、エコキュートの耐用年数の目安なのかもしれない。


設置した業者さんにすぐに相談すると、代替えできる機種の在庫がある業者さんを紹介してもらえて、1週間後に交換工事ができることになった。


その間の、お風呂はどうする?

発生当時は、鍋ややかんを総動員してIHヒーターでお湯を沸かして何とかしましたが、毎日は無理。なので、緊急用の湯沸かしヒーターをネットで購入。翌日には届いた。最近には珍しく日本製だった。

通常の湯量を沸かすには4〜5時間はかかるので、いつもの半分程度にして対応。中1日は日帰り温泉を利用した。



さて、

新しいエコキュートはこれを選択した。

今までのものと同じ容量370L。パワフル高圧は、これまでの増圧ポンプよりも圧力が高いので、13年稼働し続けた増圧ポンプがいらなくなった。


それに、ダイキンは、ヒートポンプ部分のみの交換品を持っているので、タンクが大丈夫ならヒートポンプ部分だけの交換で済むようになるのはお得かもしれない。

交換作業のようす

薄型のタンクは、狭いスペースに収まった。

交換後

エコキュートの購入には、補助金がでるのでありがたい。

これでまた、お湯のある暮らしが戻ってきた。

スポーツで疲れた身体には、お湯につかるのが一番なのだ・・・。


今回の交換によるアップデートのポイントは、以下の3つ。


①増圧ポンプが無くてもお湯が高圧(給湯ポンプよりも)

②ヒートポンプ部分のみでも交換可能(故障時に)

③スマホアプリで操作可能(風呂栓はどうする?→排水した時に掃除して栓をしておくのがいいだろう)


およそ10年間、技術は確実に進歩している。(自分自身はどうだろう・・・?)



次回は、(未定)を予定しています。

エコな生活のために、またのお越しをお待ちしています。


<追記>

給湯省エネ2024事業から約10万円の補助金がもらえた。